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地下鉄サリン事件で検出された物質


サリン
化学名 サリン
英語名 Methylphosphonofluoridic acid 1-methyl-ethyl ester
または
Isopropoxymethylphosphoryl-fluoride
化学式 CH3P(O)FOCH(CH32
検出された場所 地下鉄車両に残されたプラスチック袋
[出典:小川康恭、安藤皓章、宮田嘉彦ほか 「東京地下鉄路線のサリン神経ガス攻撃と犠牲者への影響」"An Attack Subway with Sarin Nerve Gas on the Tokyo System and Its Effects on Victims" ACS Symposium Series 2000年,745巻,333-355頁]
検出された時期 情報なし
検出された量 約600ミリリットル入りの袋が数袋残っていた)。純度は35%。
[出典:小川康恭、安藤皓章、宮田嘉彦ほか 「東京地下鉄路線のサリン神経ガス攻撃と犠牲者への影響」"An Attack Subway with Sarin Nerve Gas on the Tokyo System and Its Effects on Victims" ACS Symposium Series 2000年,745巻,333-355頁]
検出した機関 警視庁科学捜査研究所
 [出典:小川康恭、安藤皓章、宮田嘉彦ほか 「東京地下鉄路線のサリン神経ガス攻撃と犠牲者への影響」"An Attack Subway with Sarin Nerve Gas on the Tokyo System and Its Effects on Victims" ACS Symposium Series 2000年,745巻,333-355頁]
警察(正確なことは不明)
[出典:アンソニー・トゥAnthony Tu 「日本でのサリン・テロリストの概 要」 "Overview of Sarin Terrorist Attacks in Japan" ACS Symposium Series 2000年,745巻,304-317頁]
検出方法 科捜研の検出方法は、GC-MS分析(サリン、ジエチルアニリン、メチルホスホン酸ジイソプロピルDIMP、ジイソプロピル・フルオロ・ホスホネートDFP、トリイソプロピル・メチル・ホスホネートTIPを検出)、リン核磁気共鳴法(サリン、メチルホスホネート・フルオリドMPF、メチルホスホン酸ジイソプロピルDIMP、ジイソプロピル・フルオロ・ホスホネートDFP を検出)、水素核磁気共鳴法、ガス・クロマトグラフィ(そのほかヘキサンを検出した)
[出典:小川康恭、安藤皓章、宮田嘉彦ほか 「東京地下鉄路線のサリン神経ガス攻撃と犠牲者への影響」"An Attack Subway with Sarin Nerve Gas on the Tokyo System and Its Effects on Victims" ACS Symposium Series 2000年,745巻,333-355頁]
Tuが指摘する警察の検出方法は、GC-MS分析(サリン、ジイソプロピルホスホノフルオリデイト、トリイソプロピルホスホリック・アシッド、ジイソプロピルホスホニック・アシッド、ジエチルアニリンを検出))
[出典:アンソニー・トゥAnthony Tu 「日本でのサリン・テロリスト 攻撃の概要」 "Overview of Sarin Terrorist Attacks in Japan"  ACS Symposium Series 2000年,745巻,304-317頁]
サリン加水分解の化学反応式 CH3P(O)FOCH(CH32+H2
→CH3P(O)OCH(CH32OH+HF
(サリンが水に触れて加水分解すると、メチルホスホン酸イソプロピルとフッ化水素となる)

CH3P(O)OCH(CH32OH+H2
→CH3P(O)(OH)2+CH(CH32OH
(メチルホスホン酸イソプロピルが加水分解して、メチルホスホン酸とイソプロピルアルコールが生じる)
[出典:脇本直樹、太尾田正彦(陸上自衛隊化学学校研究部)「神経剤−その特性と診断・治療の現況」防衛衛生42巻12号 507〜516頁1995年12月]





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