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中田政義
(弁護士)


弁護士の中田です。今日は非常に皆さんのお話を興味深く伺わせていただきました。
先ず、一番最初に会場で配られた資料の1で、Yさんの話が出ています。
要旨としては、これはまあ、破防法の弁明手続きで、公安調査庁の方から書証が提出されている訳です。
その引用のされ方が極めて恣意的であるということで、書いておられるんです。結論自体はそれで結構ですけれども、私、たまたま彼女の弁護人をしておったものですから、もう少し事実を述べさせていただくならば、ここで、実行委員会名引用があるんですけれども、オリジナルの彼女の上申書の中には、公安調査庁が引用している、
「世俗を捨て、出家し、一生を修行に捧げたい」
と、こういう言葉は実は、あるんです。
だから、正確な反論をしないと、かならずしも的外れになってしまうことになります。
その部分をちょっと読ませていただきます。
彼女の上申書のオリジナルから、
「世間に許されるなら、世俗を捨て、出家し、一生を修行に捧げたい気持ちは今も変わりません。しかし、今の現状を見る限り、私はもしも世間に?????、きちんとした仕事に就きたいと思います。私は忙しく働くことが大好きです」
まあ、こういう文章がある訳です。で、その中の前後を切っちゃって、公安調査庁が引用した上で信者の危険性、教団に対する帰依、危険性を示す証拠としか見ていないという風な点では、やっぱり引用の仕方が非常に恣意的であるということは言えるだろうと思います。


今日、いろいろお話を伺ってたんですけども、事実から出発すること、あるいはオープンにやっていくということで、皆さんのお話、本当だと思います。
ただ、私自身が、今日一番、お聞きしていてグサリときたのは、荒木さんの言葉です。
荒木さんが、事実が明るみになるにつれて、自分達の気持ちが重くなっていくというような趣旨のことを言われたと思うんですけども、それは極めて私にとっては非常に印象に残っている訳です。
私は学生の頃に、クラスでクラス?????して、オルグみたいなことをやったりしたこともありますけども、その頃に、三菱重工爆破事件というのがあったんです。
で、ヘルメットを被ったりして、新入生のところへ行くと、
「あなた達は過激派なんでしょ。?????の?????なんでしょ。三菱重工の問題に対して、どう責任を取るんですか」
という風な言われ方をする訳なんですね。
まあ、もしかしたら荒木さんが今回教団が起こした事件について戸惑いを感じているという、その戸惑いみたいなものは、私がその新入生の人から受けた質問に、ある意味では似ているのかなあ、という風な気持ちなんです。
破防法については、本当はもっと反対運動が起き上がってもてもいいはずなんだけど、その腰が非常に重い、そのことをやっぱり私達自身も考えていかなきゃいけないだろうと。
まあ、その中で、救援連絡センターの方からも問題提起がありましたけれども、何というか、やっぱり、一部の考え方ではやっぱり、??????????、だからこういう人達を援助することは出来ないんだ、救援ではやれないと、そういうのがある訳なんですけど、私自身は、弁護士という職業は、そういうことを言っていたのでは成り立たないんじゃないかなということは感じています。
とは言ってもね、反面、事実から出発するということの中に、例えば地下鉄サリン事件はどうなのか、松本サリン事件はどうなのかということは、ここに来ていらっしゃる皆さんは、殆ど分かりようがないだろうと思うんです。
しかし、自分が直接体験し、この目で見て、この耳で聞いた話というのは、事実ではあると思います。
その事実を、やはり自分なりに整理していく必要があるんではないだろうかという風なことを、私自身は感じています。





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