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龍ヶ崎市に松本さん家族ら転居の経緯
(山際永三)
3月24日  栃木県大田原市の旧オウム(アレフに改称)施設に関し、宇都宮地裁での和解が成立。土地・建物は破産管財人が取得して居住者は7月20日までに退去することになる。その代わり住民登録と子どもの就学が認められた。
 それから4か月、子ども2人は問題なく通学した。
 松本さん家族らは、転居先では家族だけの普通の生活を希望。現アレフ教団とも一線を画すことになり、われわれ支援者が転居先を探すことになった。
7月中旬  支援者が、やっと茨城県龍ヶ崎市中根台に住居を確保、7月18〜20日に引っ越しを完了した。松本さんの子ども4人(19才の二女、小学5年生の四女、同2年の長男、同1年の二男)、所帯主の女性、共同生活する女性2人の計7人で、全員団体規制法上のアレフ会員ではない、元開祖の家族という位置づけ。
7月 19日  龍ヶ崎市では、市と警察が動きだす。
20日  大田原市で退去のセレモニー(この日は休日)。
 龍ヶ崎市では、報道が始まる。
21日  大田原市に転居届け。
 龍ヶ崎市えは、市長がいち早く拒否の記者会見。われわれ支援者4人で市に受け入れられるよう申し入れに行き、書面を渡す。
23日  付近の大通りを右翼の街宣車が放送しながら何回か通過(その後数日間続き、8月に入ってから来なくなる)。
27日  家族の所帯主(子どもたちの保護者)である女性と支援者2人が市役所を訪問、話し合うが平行線。
30日  この日から、「オウム出ていけ」の看板など出はじめる。
31日  所帯主と代理人弁護士らが市役所を訪問、受入を要請。
8月 2日  転入届け14日以内の規定を守る意味で、所帯主と支援者2人が市役所を訪問し、正式に転入書類を提出、拒否される。市民課長の理由(口頭)「大田原等の教団施設からの転入と認め、地域の秩序や市民生活への影響を考えて『公共の福祉』に関わる事態なので転入届けは不受理にする。不服があるときは異議申立ができる」
7日  弁護士が水戸の県教育委員会を訪問して要請。所帯主・弁護士・支援者が龍ヶ崎市役所を訪問して弁護士名の要望書を提出。とくにゴミ収集拒否に対して”ライフライン断ち切り”として強く抗議。
10日  弁護士が再度の話し合いを電話で申し入れるが、市の総務部長は”平行線”を理由に拒否した。
11日  所帯主と弁護士が大田原市の小学校で転校手続。
14日  所帯主と小学校5年生の女の子、弁護士および支援者4人が市役所の学務課長と話し合い、転校手続きの書類を提出するが拒否される。理由(口頭)は「住民登録の転入手続が終わったら受け付けます」の一点張りで、その後の教育長記者会見での「住民の不安」は、理由として説明もされなかった。
 地元住民の「オウム(アレフ)対策連合協議会」は、市に対して今月から来年3月までの、ポスター制作費や監視小屋設置費として2300万円の予算を計上し、補助を要請した。
18日  住民登録拒否に対して、転居してきた7人が代理人弁護士を通じて「異議申立書」を龍ヶ崎市に提出。
22日  「オウム(アレフ)対策連合協議会」は、県知事に対して「要望書」を提出。子どもたちを施設に収容して”正しい教育を受けさせ”、おとなを肉親のもとに戻せという内容の4項目を要望。
24日  代理人弁護士が、「就学拒否処分執行停止申立書」及びその「訴状」を水戸地裁に提出。
27日  「オウム(アレフ)対策連合協議会」が1500人のデモを行い、住居裏の空き地で「要望書」を読み上げ、「オウムに人権はない」などのシュプレヒコール。
30日  衆議院議員・大島令子さんが、所帯主や支援者とともに文部省初等中等教育局小学校課をたずね、文部大臣に対する「要請書」を手渡し、記者会見。
31日  茨城県は、「オウム(アレフ)対策連合協議会」に対して、子どもたちを施設に収容することなどは法的に困難と回答。
9月 1日  2学期の始まりで、”強行登校阻止”?のためか、「協議会」幹部が家や学校の前に立つ。
4日  熊本の中島真一郎氏が龍ヶ崎市役所を訪れ、申し入れ書を渡し、記者会見。
 「オウム(アレフ)対策連合協議会」から所帯主に郵送されてきた「要望書」を受けて、所帯主から同「協議会」あてに、話し合いをお願いする手紙を出す。その後返事なし。
5日  所帯主と代理人弁護士が、市役所総務課に「協議会」との話し合いを積極的に斡旋してほしいとの申し入れ書を提出。記者会見。市からの返事なし。
8日  水戸地裁は、手続き問題に矮小化して就学拒否処分執行停止申立を却下
10日  家の裏側に監視小屋(本部小屋?)が建つ。
13日  監視小屋は、市街化調整区域のため撤去される見通しと報道。その後、放置されたまま。
19日  代理人弁護士は、執行停止申立について東京高裁に抗告
 この日、学者・文化人18人により就学と住民登録を要請する声明公表。龍ヶ崎市役所で浅野健一さんと辛淑玉さんが記者会見。
27日  東京高裁は、執行停止申立の抗告を棄却
10月 2日  最高裁に特別抗告




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